ボットとは何か？
「Webトラフィックの約半分はボットの活動で占められている」と言われていますが、ボットについてあらためて聞かれると、うまく説明できないところがあるかもしれません。 ボットとは、アラームの設定やオンライン検索といった自動化されたタスクを実行するアプリケーションのことです。ボットによって自動化されたタスクは、ヒトが行うよりもはるかに速く、大量にタスクを実行することができます。
ボットの種類は極めて多岐にわたっていますが、検索エンジンボット、チャットボット、監視ボットなどは、サービスを支援する正当で有益なタスクを実行しています。 反面、ボットの機能を悪用した不正なボットも数多く存在しています。これらのボットは、違法なタスクや、不正が疑われるようなタスクを効率よく大量に実行するように設計されており、その中には、DDoS攻撃を実行するもの、セキュリティ対策ツールをスキャンして回避しするもの、偽アカウントを駆使するボットもあります。
偽アカウントを見抜くには？
偽アカウントが作られる理由はたくさんあります。 嫌がらせのために作られたものもあれば、詐欺や、フェイクニュースやデマを広めるために使用されるものもあります。そして、これらの多くの偽アカウントがボットによって実行されています。これらのボットは、正規のプロフィールを持った投稿者と同じように、ソーシャルメディアプラットフォームで、「いいね」ボタンを押し、共有し、コメントすることができます。人と違ってボットは休む必要がないので、24時間365日稼働し続けることができます。特にTwitter上(英語)の偽アカウントボットは深刻な問題になっています。
ボットによって作成されるすべてのアカウントが偽物というわけではありません。しかしながら、作成された偽アカウントは実在の人物や組織だと思い込ませることを目的としており、その活動は、まるで正当な情報発信元が背後に存在するかのように錯覚させることを意図しています。ボットの中には、元々ボットと見なされることを前提にしており(英語)、人を混乱させることは全く想定していないものもあります。
この偽アカウントは実際に人が実行しているように見えることが多いため、見分けることが非常に困難です。ただし、調べることを可能とするいくつかの兆候があります。例えば、昼夜を問わず頻繁に投稿されている。アカウントができたばかり。アカウント名にランダムな文字と数字が含まれている。プロフィール画像または経歴が掲載されていない、あるいは正規アカウントと見比べると特定のパターンにしたがっている場合などです。
これらのボットは、ソーシャルメディアプラットフォームに巧妙に潜入し、本物を装った膨大な量のボットは、さまざまな目的に悪用することのできる効果的なツールになります。ほとんどの人は、ソーシャルメディアでの偽アカウントを見破ることができず、本物の人物と勘違いしてやり取りしてしまうのです。
トローリング
トローリングとは、ことさらに物議を醸し出すような暴言を投稿して、感情的な反応を引き起こすことで、争いを繰り広げる行為のことです。これはボットだけで実行されるわけではなく、人間によってトローリングされることもあります。トローリングの投稿は、不快で攻撃的、そして馬鹿げています。とても教養があるとは思えなかったり、特に政治的な内容では過激な表現が目につきます。トローリングは誰かをおとしめたり、何かをばかにすることが多々あります。人々を扇動して反論を呼び込むためなら、どのような視点や主張でも構わないのです。
トローリングは、うわさや偽情報を拡散し、さまざまな関係者の間に緊張を生み出し、世論を誘導し、会話を混乱させるための非常に効果的な手法と言えます。現在、ボットによって実行されている偽アカウントが数百万存在していることを想像してみてください。人間よりもはるかに高速な機能を備えたこれらのボットが、ソーシャルメディアプラットフォームで、コメント（およびトロール）したり共有したりするのです。それは、世界に新たな緊張を生み出し、世論をコントロールする非常に強力なツールとなり、武器となります。作家のジョージ・オーウェルが描いた未来世界のように思えませんか？今や、それが現実のものになっているのです（英語）。
トロールに餌を与えないように
トロール（ネット荒らし）は、実際の会話の中身には何の興味も持っていません。彼らの目的は、他人をできる限り怒らせることです。トロールは議論に勝つことには興味がないのです。もしあなたがトロールと議論をすれば、その時点で既にトロールの勝ちです。彼らはとにかく目立ちたがっているので、会話に加わること自体が彼らの思うつぼなのです。これに対処する唯一の賢明な方法は、完全に無視し、一切関わらないことです。昔からのインターネットの名言にあるように、トロールには餌を与えないようにしましょう
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